大学院生なのに「学部時代に力を入れたこと」を聞かれたら・・・・(p.133 エントリーシート対策のカギ「Why&How」 )

「戦略的就活」では表層的就活テクニックやノウハウより、「思考」を重視します。残念ながら1時間程度のセミナーではそうした思考プロセスを全部お話しはできないので、ぜひ本書を読んでいただきたいと思っています。今回は大学院生というセグメントの話です・・・・

 

理系の場合、文系の10倍以上大学院、つまり修士に進学する割合が多く、特に国立や上位校と呼ばれる大学では逆に学部で就職する割合の方が圧倒的に少ない逆転現象が普通です。

東大、京大、東工大クラスで9割、早慶でも6〜7割が院進学するといいます。「理系のためのキャリアデザイン 戦略的就活術」では、ほとんどすべての就活本や就活情報サイトが「学部生」または文系を想定して書かれているのに対し、日本で初めて大学院での就活も全面的に取り上げました。

 

「学部就職情報のついで」ではなく、特に戦略的就活では大学院生の就活はきわめて理にかなったものであり、Fランからトップまで、というまんべんなく、言葉を変えれば「誰でも通じる」考え方は、逆に誰にとっても意味が無い情報になりかねないことを排除しました。

本の売れ行きや講演依頼も上位校の生協や上位校からの依頼が圧倒的に多い状態です。

 

当然のことながら、中堅〜低位校を無視している、のではありません。戦略が違うのです。単純に人材スペックが高ければ内定=採用ならば、誰も苦労はしません。しかし上位校でも戦略観のない、行きあたりばったりな活動をしていれば、今でも無い内定状態どころか、ESも全く通っていないという人もいくらでもいる状況です。

 

逆に偏差値ランクが決して高くなくとも、戦略観を磨くことで、人気企業、大企業に内定を得られた人はいくらでもいます。生協の就活フェアでは個人相談を何件か受けました。そこで話したある学生は決して上位校ではなく、中堅からどちらかといえば低位に近い大学学部生でしたが、実に明確な戦略観を持っていました。

 

決して超人気企業は狙わない、しかしB2B系の、ビジネスの世界では相当有名な、なおかつ優良企業に的を絞り、正に戦略的な作戦を立てようとしていました。実は彼からは4月早々にすでに内々定の報告をいただきましたが、当然だと思いました。某一部上場企業のメーカーということで、失礼ながらその大学でその企業というのはかなりのものと思います。

きっと入社後も活躍されそうなことを企業もわかったのだと思います。

 

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さて、では大学院生です。院生なのに「学部時代に力を入れたこと」、いわゆるガクチカ質問が来たとのこと。

本書p.133 エントリーシート対策のカギ「Why&How」には、正に活動実践のキーポイントが書かれています。

考えてみて下さい、大学院生(修士)に、わざわざ学部時代の情報やエピソードを書かせる必要はあるでしょうか?もしかしたらあるかも知れません。しかし普通に考えれば、わざわざ古い話を持ってくるのではなく、単純にその企業は文系や理系学部生採用が多く、ESも学部生向けに作られているだけの可能性はないでしょうか?

 

企業の人員構成を考えれば、特に営業に力を入れている大企業・メーカー・商社であれば、社員の過半数は営業であり、その構成は当然文系学部生です。新卒文系で院に進む率はきわめて低いので、また採用を管轄している人事部門の人たちの時代は理系でも学部卒がメインだった時代の可能性もあり、ESの設問が「学部時代」と書かれているのかも知れません。

 

真相はもちろんその企業しかわかりません。しかし戦略的就活では、何より「What」(どんな情報?どんなこと?)ではなく、「Why&How」(なぜ?どのように?その情報・行動・判断を行った?)が最優先です。

 

そうであれば、「学部時代に力を入れたことは何か?」と聞かれても、サラッと学部時代のことに触れ、ついでに現在修士で力を入れていることを書くのはどうでしょう。

繰り返しますが、正解が何かはわかりません。

 

しかし設問に「Why&How」で答える姿勢であれば、少なくとも致命的な減点にはならないのではないでしょうか。

むしろ常に「真の意図」は何かを考えて行動する、目の前の正解思考に右往左往しない姿勢こそ、評価を受ける可能性は高いと思います。特に人気企業、有名企業であれば、誰もが無難で面白みのない、模範解答合戦になっています。

 

そこで真の目的を見る目がアピールできたら、多くの有名大学の志望者群の中で、頭一つ抜けられる可能性があります。

 

 

今日の参照ページ
p.133 エントリーシート対策のカギ「Why&How」

 

 

JUGEMテーマ:就職活動

1/24(火)・25(水)渋谷で講演。27(土)は東大生向け説明会

今年最初の公開就活セミナー登壇です。すべて事前予約制ですので、申込みはお早めに。

詳細は変更になる可能性がありますので、必ず直接生協サイトでご確認下さい。

 

 

1/24(水)14:00 @大学生協渋谷会議室 理系の王道「技術職」を知る

with navi(大学生協東京事業連合)

「イメージ先行の職種理解してない?理系職種ごとのリアルがわかる講座」

増沢講演 14時〜1時間程度

【対象】2019年以降卒業予定の方

 

参加登録

http://www.withnavi.org/job/station/20180124.html

 

 

1/25(木)14:00 @大学生協渋谷会議室 理系の華「研究職」を知る

with navi(大学生協東京事業連合)

「イメージ先行の職種理解してない?理系職種ごとのリアルがわかる講座」

増沢講演 14時〜1時間程度

【対象】2019年以降卒業予定の方

 

参加登録

http://www.withnavi.org/job/station/20180125.html

 

 

 

1/27(土)14:00 @御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター 東大生のための業界研究セミナー

【全学年・全学部対象】 講演「採用側の論理、東大生の就活戦略」

with navi(東京大学生協)

増沢講演 11:30〜1時間程度

【対象】2019年以降卒業予定の方

 

参加登録

http://www.withnavi.org/job/tokyo/20180127.html

 

 

 

JUGEMテーマ:就職活動


ビジネスジャーナル掲載「就活売り手市場への大誤解」

年末に増沢が受けたインタビュー記事「ソフトバンク新卒採用、1位の特技ある人のみ応募可…就活売り手市場への大誤解」ビジネスジャーナル 公開中です。
http://biz-journal.jp/2018/01/post_22054.html

 

(本文より)

ではなぜ、近年このような一風変わった採用活動が増えているのだろう。株式会社RMロンドンパートナーズ代表取締役社長で人事コンサルタントの増沢隆太氏に話を聞いた。

http://biz-journal.jp/2018/01/post_22054.html

 

 

 

JUGEMテーマ:就職活動

 


企業交流本格化・・・・(p.141 マナー )

各大学の学内に企業が来て行うキャリアセミナーや職種研究、OBOGのキャリア説明のような催しがこの先増えていきます。

学外で就職情報会社や生協が行う同じ趣旨のイベントもあり、1月より2月、そして3月の本番(広報解禁)と同時に、大々的な開催がされていきます。

 

大切なことは、そうしたイベントのタイトルが何であれ、「OBとの意見交換」「仕事説明」「キャリアパスセミナー」でも何でも、それらは「すべて選考に通じる」と考えて臨むことです。

バカ正直に「選考とは関係ありません」という説明を鵜呑みにして、何の準備もせずに会場に行き、本書でも繰り返し指摘するようなしょーもない「聞いてどうするの?」質問どころか、無意識にであっても印象を悪くするような接し方をして、悪い意味で名を売る学生は毎年います。

 

やはり社会人との直接コミュニケーションで「マナー」は大切です。しかし本書p.141「マナー」にある通り、そこで求められるのは礼儀作法の達人ではありません。

ノックの回数やらお辞儀の角度を覚えるヒマがあるなら、その分企業研究にエネルギーをさくのが戦略的就活です。理系でも芸術系でも、目的達成こそを目指すのが戦略的就活。

 

そうであるなら、練習すれば何となく自己満足感が得られるものの、実際にはそんな理由で採用されることなどない究極のマナーを、マナー講師や航空会社客室乗務員から学ぶのは、接客業や小売業に入りたい人だけで十分です。

 

マナーが不要といっているのではありません。理系、芸術系学生に求められるものと、小売業、デパート、専門店の販売員、スーパー、旅館ホテルといった接客サービスを目指している人以外は、お辞儀の角度以上に大事な企業研究を優先させるべきということに尽きます。

それらが十分できた暁には、もちろんマナー精度を磨いて損することはありません。

 

しかし理系、芸術系学生を採用するに際しては、マナーが良く出来ているから採用されることはまずないでしょう。理系学生、芸術系学生としての生産性がしっかりアピールでき、その応募先に合致する説得ができることが何より優先です。

 

今一度「マナー」の項目を目を通しておいて下さい。

 

今日の参照ページ

p.141マナー

 

 

 

 

JUGEMテーマ:就職活動


年明けからの活動・・・・(p.97 会社選びの「視点」 )

新年おめでとうございます。

就職を迎える学部3年、修士1年の方は、正月気分どころではないかも知れません。

その心構えは・・・・・・正しいです。

 

内定が出てからじっくりお祝いすれば十分間に合いますので、まとまった時間が取れる正月はぜひ有効活用して下さい。

また、このタイミングで企業研究をしておくのは、スケジュール的にもスタートダッシュを切るため、非常に有効です。

 

昨年末、日大生物資源科学部、東京理科大神楽坂キャンパス、東北大などでお話した「企業選び」「仕事選び」こそ、この時期最も有効かつ、成果に直結する活動です。自分だけで準備でき、なおかつやればやるだけ知識が増え、感覚を磨くことができます。

 

具体的にはp.97からしっかり読めばわかると思いますが、要は「学生の価値判断で会社を選ばないこと」に尽きます。学生はあくまでビジネスの素人。素人の価値観はビジネスのものとは別です。

小学生の「なりたい職業ベスト10」に上位は何だとおもいますか?

 

だいたい例年スポーツ選手(サッカー選手や野球選手など)や先生(保育士や教員)、花屋さんやお菓子(パティシェ)などが並びます。しかし就活学生との個人面談などでスポーツ選手になりたい学生や販売関係、超人手不足の保育士になりたい人と会うことはほぼありません。

では何を目指す学生が多いかと言えば、99%は会社員です。

 

小学生のあこがれより、大学生の就職での意識の方が現実感があるのは当然で、やはりそれだけの知識と経験と成長を経た大学生だけのことはあるといえます。

しかしこれはさらに実際のビジネスの世界になれば違った観点を持つようになるのです。

 

文系学生が大好きな企画職や管理系職、理系なら研究職、芸術系はアート系職(一般企業でのADも含む)ですが、それを選ぶのは自由だし、間違いでも何でもありません。しかし危険なのは、p.104「ポートフォリオ」のようなリスクを勘案した志望先選びをせず、第一志望群だけを受ける行為です。

(注:芸術系の学生のポートフォリオとは別物です)

 

ぜひそうした無謀でリスクしかない自分目線、学生目線の企業選びをしないよう、厳重に注意しましょう。どんな有名大学の学生でも、就活で失敗するパターンのトップ3は毎年第一志望群「だけ」選ぶ学生です。無意味な根性論は捨て、科学的にリスク判断を交えた会社選びを、p.97 会社選びの「視点」のように進めて下さい。

 

今日の参照ページ

p.97 会社選びの「視点」

 

 

JUGEMテーマ:就職活動


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理系のための戦略的就活術ブログについて

丸善出版「理系のためのキャリアデザイン 戦略的就活術」を活用し尽くすことを目指し、本の内容をさらに解説しています。本を買わなくとも参考になる情報を載せますが、本を読んだ上で参照していただくと効果10倍だと思います。 記事末にある「今日の参照ページ」は理系のためのキャリアデザイン 戦略的就活術の該当ページを示していますので、ぜひ合わせて呼んで下さい。 平成29年度(2017年4月)からは「美大芸大生」のキャリアについても解説していきます! ******************************** お問合せ、取材、講演依頼等はメールで:info@rm-london.com (株)RMロンドンパートナーズまで 学生の方の個人相談、就職相談、就職対策個人コーチは会社サイト参照。http://rm-london.com/

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